デラハジリ × アサノヤブックス|フィールドレコーディング・ワークショップ 〜土師ノ里の音景を刻む。〜

【3/1 フィルレコWS レポート】
フィールドレコーディング・ワークショップにご参加いただき、ありがとうございました!イベント無事終了いたしました。
ワークショップの冒頭は、講師のmetomeさん @lmetomel と髙山さん @spdmtr @asanoya_books による講義からスタート。

metomeさんによるフィールドレコーディングやアンビエントに関するお話に、髙山さんが合間に説明を加えながら、和やかな雰囲気で進行しました。

実際の音源例を聴きながらの解説だったので、よりわかりやすい内容でした。

その後は、みんなでフィールドレコーディングへ。

自由に土師ノ里を散策しながら録音する人、本格的な録音機材を持参して参加してくれた人、講師と一緒に街を歩きながら録音する人など、それぞれのスタイルで音を収集しました。

古墳の上に登ったり、川へ行ったり、自動販売機の音や床屋のサインポールの機械音、カフェの音など、身の回りのさまざまな音を録音。何気ない音の中にも、新たな発見があったのではないでしょうか。

最後に、事前に配布した講師お手製の音源をベースに、それぞれ自由に音を編集。思い思いのアプローチで音を組み合わせ、オリジナルの作品を制作しました。

朝10時から夕方まで、がっつり取り組んだワークショップにご参加いただき、本当にありがとうございました!

みなさんには音源を持ち帰っていただき、各自編集作業を進めてもらっています。完成した作品は、希望者のみレコードにカッティング予定です。

また、4/4・5・6にデラハジリで開催されるリスニングイベントや、デラハジリのYouTubeアカウントでも作品を公開する予定ですので、ぜひチェックしてください!

【お知らせ】
デラハジリ × asanoyabooks 共同企画
「土師ノ里の音景を刻む。」 を開催します!

みなさん、詳細は追ってお知らせしますので、まずは開催日時をご確認くださいませ!

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① フィールドレコーディング & サウンド制作

日時| 3月1日(土)10:00〜16:00(1時間休憩)

会場| アサノヤ(藤井寺市林4-8-5)

講師| metome、髙山純(speedometer. / ASANOYA BOOKS)

② 作品公開 & リスニングイベント

日時| 4月4日(金)・5日(土)・6日(日) 13:00~19:00

会場| デラハジリ(大阪府藤井寺市国府一丁目1-7 里庭の箱)

③ 関連プログラム|レコード制作見学ツアー

日時| 3月8日(土)13:00~

集合場所| Compufunk Records

④ 関連プログラム|アブストラクト・レコードジャケット制作ワークショップ

日時| 3月20日(木・祝)

第一部:13:00〜15:00

第二部:16:00〜18:00

会場| アサノヤ(藤井寺市林4-8-5)

講師| 西端みずほ、下浦萌香(デラハジリ)


【講師プロフィール&コメント】
▪︎ metome @lmetomel
大阪を拠点に活動する音楽家Takahiro Uchiboriのソロプロジェクト。これまで4枚のアルバムをリリース。

(講師コメント)

「街を散策しながら音を記録する行為は、個人の記憶や感情と深く結びつくそうです。思い入れのある音を使うことで、愛着を持って制作に取り組むことが出来るかもしれません。」

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▪︎髙山純 @spdmtr @asanoya_books

(speedometer. / ASANOYA BOOKS)

90年代よりspeedometer.として音楽活動を開始。これまで8枚のアルバムをリリース、地元・大阪府藤井寺市にて、「はじのさとASANOYA BOOKS」を開業。古本屋店主としても活動している。

(講師コメント)

「フィールドレコーディング。野外録音。こう聞くと、野山の美しい自然の中で小川のせせらぎや小鳥のさえずりをキレイな音で録音する、というイメージがありますが、わが土師ノ里近郊にそんな場所はありません。

しかし、郊外には郊外ならではの、ドブ川にドババと流れ出す工場排水の音、コンビニの入店音、吠え続ける犬、急行の通過音や、路上でひとり喋り続けるおじいさんの独白、風で揺れるブランコの音、扉越しに漏れる昼カラオケの歌声、産廃業者の重厚な金属音など、たくさんの美しい音があふれています。

実際にマイクを向けてみると、閑静な場所でも実はさまざまな音だらけだと実感していただけると思います。」

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▪︎西端みずほ @mzh_nsbt

”安全基地”という心理学の言葉をキーワードに、人類に共通する心の拠り所とは何か考えながらインスタレーションや立体作品を制作しています。

(講師コメント)

アブストラクト-抽象表現は目に見えないものを表現できるところがその魅力のひとつだと考えています。音は目に見えないけれど、空気の震えとしてたしかに存在し、私たちの精神や身体に何らかの影響を及ぼしています。音(音楽)を聴き、脳裏に浮かんだものを描くも良し。反射的に手を動かすも良し。音を描こうとするときに選びとるもの、それは自分自身の映し鏡となります。自分というフィルターを通して音を表現し、音というフィルターを通して自分が表れる。それによって出来上がるものが、単なる音を視覚化したものに留まらず、音と自分との行き来の間にしか現れない未知なる素晴らしいものになることを願っています。

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▪︎下浦萌香(デラハジリ) @moekashimoura @derahajire

共通の目的や地域などによって結びついた人々が集まる場に関心がある。そうした場に刻まれた記憶と、訪れる鑑賞者それぞれが持つ個々の記憶が交差し共鳴する作品を展開している。2021年5月から制作の傍ら、大阪府藤井寺市にてアーティスト・ラン・スペースデラハジリ @derahajire の運営を開始。土師ノ里エリアコミュニティに積極的にアーティストを紹介し、ネットワークづくりや、地域の人々と協働できる機会を提供している。

(講師コメント)

西端みずほさんとともに、アブストラクトの技法を用い、音を視覚へと変換する試みを行います。音楽の痕跡を物質に刻むように、音が持つ抽象的な質感や感触を探りながら、一つのイメージを形にしていきます。実在するレコードでも、架空のアルバムでも構いません。そこに流れるはずの音を想像しながら、視覚として表現する時間をともに楽しみましょう。